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本人確認で個人情報を取りすぎていない?学園祭の年齢確認から学ぶ教育・福祉DX

3行でわかる要約

① 本人確認は、確認できる情報が多いほど安全とは限りません。

② 必要な属性だけを確認し、氏名や住所を余計に保存しない設計が漏えいリスクを減らします。

③ 教育・福祉・中小企業でも、収集項目と保存期間を一度棚卸ししましょう。

ヤサロジひとこと:『念のため全部ください』は、安心より書類の山を育てがちです。

受付で本人確認が必要なとき、氏名・住所・生年月日まで見たり、紙へ書き写したりしていないでしょうか。

デジタル庁は2026年9月10日、大学の学園祭でマイナンバーカードを使って年齢確認する取組を紹介しました。このニュースから、教育・福祉・中小企業が考えたい「必要な情報だけを確認するDX」を整理します。

ニュースの概要|学園祭で20歳以上かをデジタル確認

酒類を提供する大学の学園祭では、20歳未満への提供を防ぐため年齢確認が必要です。デジタル庁は学園祭実行委員会と連携し、マイナンバーカード対面確認アプリを使う取組を進めています。

来場者が実物のマイナンバーカード、またはiPhoneのマイナンバーカードを提示し、学生スタッフがアプリで確認します。2026年9月12日から13日は東京都市大学「横浜祭」で実施され、今後も複数の大学で予定されています。

特にiPhoneのマイナンバーカードでは、アプリが確認するのは「20歳以上か20歳未満か」という結果だけです。氏名・住所や実年齢を学生スタッフへ渡さずに確認できます。

確認の流れ

  1. 来場者が対応するマイナンバーカードを提示する
  2. スタッフが対面確認アプリで読み取る
  3. 20歳以上であることを確認し、会場ルールに沿ってリストバンドなどを交付する

実物のカードを使う場合はICチップを読み取り、券面に記載された本人情報を確認します。暗証番号は不要とされています。スマートフォン版とは確認される情報の範囲が異なるため、運用前の説明が重要です。

教育現場への影響|イベント受付を「必要最小限」にする

学校や大学では、文化祭、公開講座、保護者会、施設利用など、本人や属性を確認する場面があります。紙の名簿や身分証のコピーは分かりやすい一方、紛失や目的外利用のリスクも抱えます。

教育現場で見直せること

  • 入場に氏名まで必要か、対象者であることだけ分かればよいか
  • 身分証のコピーを本当に保存する必要があるか
  • 学生スタッフが見てよい情報をどこまでにするか
  • 確認後の記録をいつ削除するか

確認する情報と保存する情報は同じではありません。その場で条件を満たすことだけ確認し、氏名や住所を保存しない設計も選べます。

児童生徒の出欠、成績、健康情報、支援情報は、イベントの年齢確認より慎重な扱いが必要です。利便性だけで一つの仕組みにまとめず、教職員が目的と権限を確認してください。

福祉現場への影響|本人確認と支援情報を分けて考える

福祉事業所では、利用契約、家族確認、送迎、面会、イベント受付などで本人確認が発生します。しかし、本人確認に必要な情報と、支援に必要な情報を同じ名簿へ集めると、漏えい時の影響が大きくなります。

小さく始めやすい改善

  • 面会受付の名簿から不要な住所・生年月日を外す
  • イベント参加者名簿と支援記録を分ける
  • 受付担当者が閲覧できる項目を限定する
  • 紙とデジタル双方の保存期限を決める

障害特性、診断名、服薬、家庭事情などを、単なる受付や資格確認の画面に表示してはいけません。必要な職員だけが、支援目的に限って確認できる仕組みが必要です。

マイナンバーカードを福祉現場で使う場合も、カードがあるから自由に情報を取得できるわけではありません。対象業務の根拠、本人への説明、委託先との契約、保存方法を確認し、判断に迷う場合は専門家や所管窓口へ相談します。

中小企業DXへの効果|受付を速くして、事故も減らす

宿泊、レンタル、会員制サービス、酒類販売、採用イベントなどでも本人確認が行われます。DXの効果は、受付時間の短縮だけではありません。

  • 転記作業の削減:スタッフが身分証の内容を書き写す時間を減らす
  • 確認の標準化:担当者による見落としや判断のばらつきを抑える
  • 情報漏えい対策:不要なコピーや名簿を持たない運用へ変える
  • 教育負担の軽減:新人でも同じ手順で確認しやすくする

ただし、端末、通信、アプリ、研修、問い合わせ対応には費用がかかります。導入費だけでなく、1件あたりの確認時間と例外対応まで測ることが大切です。

導入前に決めたい6つのルール

  1. 目的:何を確認するための仕組みか
  2. 最小項目:目的達成に本当に必要な情報は何か
  3. 保存:結果や画像を残すか、残すならいつ消すか
  4. 権限:誰が閲覧・操作できるか
  5. 例外:カードやスマートフォンを持たない人へどう対応するか
  6. 事故対応:紛失、誤表示、通信障害が起きたとき誰へ連絡するか

サービスを使えない人を排除しない代替手段も必要です。障害、高齢、端末環境などにより操作が難しい場合は、対面や別書類による確認を用意します。

本人確認結果をAIで自動判定・蓄積する場合も、人が異議申立てや例外対応を受け付ける必要があります。利用資格や支援の可否を、機械の判定だけで決めないでください。

ヤサシサロジックの見解

この取組から学ぶべき点は、マイナンバーカードという道具そのものより「必要な条件だけ確認する」という設計思想です。

DXでは、紙をそのまま画面へ置き換えると、不要な情報収集まで残ってしまいます。まず現在の受付票を見直し、使っていない項目を一つ削ることが、最も小さく安全な第一歩です。

まとめ

大学の学園祭で始まったデジタル年齢確認は、確実な確認と運営負担の軽減を両立しながら、必要以上の個人情報を見せない可能性を示しています。

学校・福祉施設・中小企業で受付や本人確認の流れを整理したい方は、ヤサシサロジックのサービス案内をご覧ください。現在の帳票や業務フローに合わせた小さなDXは、お問い合わせページからご相談いただけます。

参考情報

※本記事は2026年9月13日時点の公開情報をもとに作成しています。本人確認や個人情報の取扱いは、対象業務の法令・規程・契約をご確認ください。

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